歯磨きつくって億万長者

この本は、アメリカの子どもたちに20年以上も読み継がれてきた本です。

副題は、「やさしくわかる経済の話」とあり、物の値段がどうやって決まるのか、株式や価格カルテルのことまで、子どもの目線でも分かるように物語に書かれています。

でも、経済の勉強というよりちょっとわくわくするような成功物語として読めるところがいいところ。

物語の中で材料の値段、販売にかかる費用、利益の計算など、学校で勉強する計算などが、世の中でこんな風に使われているんだということも実感できるかもしれません。

12歳の男の子が、歯磨きを作って億万長者になっていく話です。


物語の概要

ケイトは、オハイオ州のクリークランドに引っ越してきました。

学校に行く途中ブックバンドが切れて、道中に本やノートが散らばって困っていたとき助けてくれたのがルーファス。

ルーファスは頭がよくて器用、何でも自分で作ってしまう男の子。

そのルーファスが歯磨きを作ろうと思いついたのは、買い物に来たお店で、79センチとか89セントの歯磨きを見たときです。

そしてルーファスが実際に歯磨きを作ってみると、その値段はなんとたった3セント。その中には、ちゃんと設けの1セントも入っていました。

そしてこれを近所に売って歩くと評判になり、テレビでも取り上げられます。

するとその3日後から、すごい量の注文が。

それまで、ケイトとルーファスが手作業でやっていた仕事では、とてもさばききれない量です。

そこでルーファスが思いついたのは、学校のみんなに株主になってもらうこと。

みんなが、歯磨きを作るのに働いてくれた時間分だけ株券をあげる「株式市場ゲーム」というもの。

この株券を持っていれば、会社の利益が出た場合あ配当金がもらえる仕組み。

ケイトが受け取った株は100ドルの9株券2枚。

今のまま利益が上がっていけば、年末には5千ドルの配当がもらえるとルーファスが言います。

でも、ルーファス達の仕事をほかの歯磨き会社の社長たちが黙って見ているはずはありません。

日本には、子どもの成功物語の本というのはあまり見かけません。

世の中の仕組みについて子どもに考えさえるというものでは、以前紹介した「宿題引き受け株式会社」がこの本に近いのではないかと思います。

歯みがきつくって億万長者―やさしくわかる経済の話 (チア・ブックス)

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ここがわたしのうちです

これは、鉛筆画と詩で語られた物語の本です。

夏休み、読書感想文の課題図書に選ばれていました。

文章は、自由詩、時には散文詩の形で主人公ダイアナに起きた出来事や心の動きを書いてあります。

中学年が対象の課題図書になっていましたが、情景を物語ではなく詩という形で小学校3年生・4年生に理解できるかと考えると、ちょっと難しいのではないかと感じます。

その学年なら、本を読むことが好きな子ども向けです。

それよりも、上級の高学年の生徒なら、自由詩という形式、シンプルな言葉の使い方でこの本の伝えたいものを受け取ることができると思います。

● 概要

白いシャッターがついた黄色い家、それがダイアナの家でした。

玄関のリースにミソサザイが巣を作り、子育てをしています。

だからみんなは、裏口から出は入りしなくてはなりません。

親友のローズと妹のキララ、ダジャレ好きのパパといつもニコニコのママ。

楽しい毎日が続くはずだったのに・・・

ある日パパが仕事をなくし、おじいちゃんの家に引っ越すことになります。

悲しみのあまり、心を閉ざしてしまうダイアナ。

生きている限り、うれしいことも悲しいこともいっぱい出てきます。

いいこと悪いこと、出会いと別れ、それを繰り返して生きていくんです。

それによって人は成長していきます。

シンプルな言葉で書かれた自由詩だからこそ、素直に心に伝わるものがあります。

訳者あとがきで、渋谷弘子さんが書かれているように、誰かとの別れ、引っ越しの悲しみに沈んでいる人がいたら、ぜひこの本を読んで下さい。

重かった心が、少し心が軽くなります。

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願のかなうまがり角

小学校低学年向けの、7つの物語が入っている本です。

ほのぼのとした物語は、大人の心も和ませてくれます。

物語はどれも、おじいちゃんの楽しいほら話。

ファンタジーとは違った味わいがあります。

おじいちゃんのほら話

おじいちゃんがおばあちゃんと出会ったのは、雲の上。

猛練習をして雨の中を泳げるようになったおじいちゃんは、雨の中を雲に向かって泳いで行きました。

ようやくたどり着いた雲の上で、最初に会ったがカミナリのむすめさん。

2人は、一目でお互いを好きになり、それがおばあちゃんだったというわけ。

毎日の冒険では、おじいちゃんが子供の時に住んでいた家のことが出てきます。

昔大きな家に住んでいたおじいちゃんは、毎朝郵便受けに新聞を取りに行くときも大冒険をしなければなりませんでした。

広い敷地の中には、森や川、草原や砂漠までありました。

そこで待ち受けているサソリやワニ、大蛇たち。はては、ドラキュラや河童まで待ちうけているのです。

その困難を乗り越えて新聞を取って家に戻るまでの大冒険がユーモアたっぷりに描いてあります。

読み聞かせにも、1人読みにも向いている楽しい本です。

図書館や本屋さんで、チェックしてみて下さい。

※7つの物語は、神戸新聞に2004年から2009年に連載された6つのお話と、2009年朝日小学生新聞に掲載されたものです。

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とどろヶ淵のメッケ

いつも水の底で暮らしている河童にとって、1年に1度の楽しみは「夏越しの大相撲大会」。

竜尾川に住む河童たちが竜神沼に集まって、3日3晩行われます。

この大相撲大会で優勝すると、1年間河童の頭領になれるのです。


かっぱ。 / Kai Kuchiki




とどろヶ淵に住むメッケもこの相撲大会に行ってみたくてたまらないのですが、今年も淵の留守番をさせられてしまいました。

みんなが竜神沼に向かって3日目のこと、いつもなら聞こえてくるはずの滝の音が聞こえてきません。

川の水が流れていません。

これは、一大事です。

メッケは、原因を確かめるために竜尾川の上流目指して出かけて行きました。


物語を楽しもう

ストーリーは、シンプルで本当に面白いです。

表紙を開くと、メッケが住むとどろヶ淵から竜神沼までの地図があり、背表紙側には河童文字解読表がついています。

P1020893.JPG

読み聞かせをする前に、お母さん方が読んでこの地図や河童文字解読表を使って子供を物語に引き込みやすくしておいてはどうでしょう。

地図は、物語の途中で「今どのあたりで何をしているか」ななどという確認にも使えます。

このお話、読み手によっては、希望をかなえるために何かを犠牲にしなければならないという教訓めいたものを感じる部分や、他のおとぎ話に見られるような人の成長を表す3つの試練のようなものも出てきます。

でも、あまり深く考えずに楽しんで読むのが一番だと思います。

子供自身が読んでも、読み聞かせても楽しい本です。

とどろヶ淵のメッケ








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千年鬼

鬼というと何を連想しますか?

物語では、あなたが想像している鬼と本物の鬼はどうも違うようです。


hdri_2009_08_30_001 / vaboo.com




額から長い角があって、口が裂けてい場を出しているのは人鬼、本物の鬼は頭のてっぺんに白い突起があるだけ。

物語に出てくる鬼は、過去見の鬼、過去の出来事を人に見せることができます。

過去を見ることができる理由は科学的で、百年前が見たければ、百光年離れたところに飛びそこから地球を見ればいいというもの。

あなたには、見たい過去がありますか?

過去を見て、そこで何が起こったか知りたいことがありますか?

過去を知ったからと言って、その過去が変わるわけではありません。

幸福よりも不幸になる場合も。

過去見の鬼は、人の中に眠っている「人鬼」のもと、鬼の芽を千年間集めて歩きます。

七歳の少女の魂を救うために。

日本を舞台にした時代ファンタジーで、単純にこの物語を私は大好きです。

丁稚奉公、飢饉、家制度。

生き方や、世の中の理不尽さなどを織り交ぜ、古き日本を語ってくれます。

千年鬼









posted by 吉原教室 at 11:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | この本が面白い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする